家を建て替える人は、解体が必要です。
解体費用の相場や、費用の内訳と工事の内容を知って、解体費用の節約に役立てましょう。
目次
■解体費用に含まれる工事とは
解体費用の中には、複数の工事費用が含まれています。
- 建物の解体費用
- 廃材処分費用
- 石綿除去工事(解体する建物にアスベストが含まれている場合)
- 養生費用
- 各種届出費用
それぞれの費用は、解体する建物の規模や、
建物に使われている構造材、建物や周囲の土地の状況によって変動します。
■構造別の「建物の解体費用」の相場
解体費用のうち「建物の解体費用」は、木造<鉄骨造<RC造の順に高くなります。
構造材別の解体費用坪単価
- 木造→約3~3.8万円
- 鉄骨造→約3.4~5万円
- RC造…約4.5~6万円
鉄骨造やRC造は、構造材の切断に手間が掛かるため、
その分の人件費も用意しなくてはなりません。
■「廃材処分費用」の金額に注意
解体費用は、建物の構造材の種類のほか、
処分する廃材の量にも左右されます。
廃材処分費用は、平方メートルあたり以下のような相場となっています。
- 建物を解体して生じた廃材…約10,000円(運搬費含む)
- フェンス、ブロック塀など屋外設備…約1,000~2,000円
- 植木…約8,000~10,000円(伐採費含む)
- カーポート撤去費用…約5,000円
建物を解体して生じた廃材のほか、建物の中に残っている古い家具や伐採した植木などの処分も依頼すると、処分費用が高くなります。
また、建物に付属するベランダや屋外のフェンスやカーポートなども、撤去後は廃材として処分されますので、建物の周りにこれらの設備がどのくらいあるかも把握しておきましょう。
■石綿除去・養生・各種届出の費用
石綿除去費用
石綿とはアスベストのことで、以前は屋根材・外壁材の材料、柱・梁・配管の断熱材などに使われていましたが、昭和後期以降、使用が禁止されました。
アスベストが使われた建物を解体すると、粉じんが発生し、吸い込むと人体に重大な健康被害を及ぼしてしまいます。
そのため、アスベストが使用された建物の解体では、『特定粉じん排出作業実施』の届出、通常よりも念入りな養生、飛散を防ぎながら解体する高度な技術等が必要となるため、数十万円程度の追加費用を要します。
養生費用
建物を解体する時、近隣へホコリなどが飛散しないよう、周囲を養生シートで囲います。
養生費用は、平方メートルあたり約300~500円程度です。
各種届出費用
解体する建物が80平方メートル以上の場合は、『建設リサイクル法』の届出を行わなくてはなりません。
また、解体のために道路を使用する場合は、道路使用許可も必要です。各申請費用は、数千円で個別に項目が作られることもあれば、諸費用としてまとめられることもあります。
■解体費用を安くするポイント
解体工事は、住宅であれば一棟あたり約百万円程度の費用が必要です。高額な解体費用を少しでも抑えるためには、以下の点に注意しておくと良いでしょう。
廃材の処分を自分で済ませる
建物の中に家具や生活用品などが残っている場合、解体業者へそれらの処分を依頼すると、産廃処分費用が割高になってしまいます。
地域のごみ収集に出せるものはそちらへ出す、家電などはリサイクル業者へ引き取りを依頼するなどして、解体前に物を減らしておきましょう。
補助金制度が出ていないかチェック
お住まいの自治体によっては、古い家屋の解体に補助金を設けている所があります。
解体工事の補助金を利用するためには、工事の目的や建物の状態などが、自治体が定めた条件を満たしていなければなりません。
しかし、利用することができれば、約40~70万円が工事費用から差し引かれることになるため、解体費用を大幅に節約することができます。
■まとめ
高額な費用を要する建物の解体は、その後の土地活用に使う資金を圧迫してしまうこともあります。
もし建物がアスベストを含んでいる場合や、とても大きな建物を解体する場合などは、さらに高額な費用となるため、可能な限り余分な費用は抑えなくてはなりません。
まずは解体業者に見積もりを依頼し、ご自身で行える作業や、他の割安な業者に頼めるものがないかなど、削減できる項目を探してみましょう。
コメントを残す